外資系への就職 - 新卒編 1

こんにちは!大学6年生です。

今回は我々の新卒時代の就活について紹介します。以前の記事で外資系の金融機関種類を書きましたが、中には皆さんに耳馴染みが無かったり、会社名は知ってるけどそもそも新卒なんて取ってんの?と聞かれることがよくあります。答えはもちろん取っています。意外と知られていない外資系金融機関の新卒採用プロセスの実態を解いていきましょう。

 

※既にほとんどの企業で来年度の新卒採用は終了している時期かと思いますが、あえてこの時期に書いているのは理由があります。詳細は後ほど!

 

 

 

採用方法

冒頭に書いたように、多くの外資系金融機関では採用人数が極端に少なかったり、採用時期が極端に早い / 遅い場合もありますが基本的に毎年新卒採用活動を行っています。各業種のTop Tierと呼ばれるような会社は大体毎年10~20名くらいは新卒を採っている印象があります。コンサルの場合だと戦略コンサルであっても50名以上最近では採用しているようです。

採用方法については基本的に、①インターン経由、もしくは②一般選考(一般的な、複数回の面接やグループ・ディスカッション等の選考を経て内定を出すやり方)が取られるケースが多いです。

 

インターン経由での選考

昨今では日系企業でもインターンから内定に直結するような選考体系を取っている会社も増えていますが、外資系では基本的にインターンシップを行い、仕事の適性を見た上で採用されるか否かが決まることがほとんどです。インターンシップは1週間から数ヶ月と、企業や部署によって期間は様々ですが、大体の場合は有給です🤩我々の勤務先でも夏休みに1〜2ヶ月フルタイムでインターンの学生さんが来て、かなりタフな2ヶ月間にはなりますが、オファーの有無に関わらず、インターン期間を勤め上げるだけで新卒1年目の2ヶ月分に近い給料を受け取れます。

インターンの内容は会社や部署によって異なりますが、一般的にはその会社の新卒1〜2年目が行うような仕事に実際に従事し、そのパフォーマンスによって内定の有無が決まるケースが一般的です。

外資系であっても、経団連に所属している企業はインターンから内定に直結していないことになっています。

上記のように当然企業側もそれなりの時間とお金を投資するので、インターンをするための選考があります。

新卒採用面接と同じような形式を取り、志望動機や学生時代力を入れたこと (いわゆるガクチカ)、業界別の基本知識 (金融であればマーケットや各種理論に関する質問、コンサルであればケース面接やグループディスカッション等)が問われます。

 

よくあるケースとして、2つの方法でインターンの選考を受けることができます。

  1. 一般選考:企業のウェブサイトだったり、外資系に専門性を持つような就活情報サイトから応募する、一般的な就活の方式です。最近ですと学生の皆さんもLinkedInというビジネスパーソン向けのSNSでアカウントを作り、企業からの募集をチェックしたり、経歴等をきちんと書いている場合はリクルーターから声がかかることもあるようです。
  2. ボストンキャリアフォーラム (ボスキャリ):外資系に行きたい人のほとんどが参加する、もしくは耳にしたことくらいはある、超有名なキャリアフォーラムです。もともとは米国の大学に在学・留学中の学生向けに、海外展開に積極的な日系企業外資系企業の日本支社がボストンまで来てくれて面接をしてくれるイベントとして始まった就活フォーラムですが、近年では国内の大学生でもボストンまで面接を受けに行くような熱心な学生も多いようです。多くの場合はボスキャリ前に書類や最初の数回の面接をウェブで済ませ、ボスキャリ本番にて対面で数回の面接を1日で終わらせオファーまで決まる、という短期集中型のイベントですが、ウォークインで面接を受け付けてくれる企業も一定数あり、履歴書を片手にその場で面接を受けることもできます。業務の都合上、英語が必須である場合が多いのでボスキャリでしか採用しない、とか8割ボスキャリ、2割は国内採用というような比率で採っている会社も多いみたいです。学生向けの就活サイトにボスキャリについて何も書いていないことが多いし、国内から行くと10万~20万円ほどお金がかかるので少しハードルは高いですが、国内採用での募集数 vs 応募数とボスキャリでの募集 vs 応募の割合を考えると、遥かにボスキャリでの採用の方がハードルは低いと思うので、是非検討してみてください。開催は例年 11月 半ばです。

②一般選考

いわゆる普通の就活の形態です。大学6年生もこれで内定をもらいました。選考方法としてはインターンの選考方法と一緒で、こちらも国内の一般選考やボスキャリ経由での選考を通して内定が出ます。ちなみに私は大学時代はボスキャリという言葉すら知らない超ドメスティックな人間でした。。

応募方法はインターンに応募する際と同じです。各種就活サイトや企業の採用ページから応募します。学生の皆さんが意外と準備し忘れていることが英文のレジュメ (履歴書のようなもの)です。外資系を受ける際はほぼ必須ですので、忘れずに準備しましょう!

 

採用時期

冒頭になぜこの記事を今書いているのか、理由を話していませんでしたが、これがまさにその理由です。日系企業で上場しているような会社は基本的に6月1日から一瞬間程度の短い期間で採用面接を一斉に行うため、3月頃の解禁日からESの受付や本格的な採用説明会をする、というスケジュールかと思います。こうなっているのにはいくつか理由がありますが、1つに大手日系企業経団連という団体に所属しており、学生への負担や企業間でフェアの採用活動を行えるように、という方針から、一斉に採用を行います。それが良いか悪いかは別として現状そうなっています。

一方ほとんどの外資系はこのスケジュールにとらわれず、例外はありますが以下の分類で採用活動を行っています。

  1. 超早期の採用活動:知名度抜群の日系企業に優秀な学生を採られる前に人材を確保しようとするため、3回生の秋くらいから採用活動を行います。戦略コンサルや証券会社に多いです。受ける学生も、3回生の春休みや夏休みにインターンをゴリゴリ経験し、SPI等のウェブテストや面接対策をしっかり準備してきてる層が多い印象です。
  2. ボスキャリに合わせた採用活動:11月半ば (2023年は11月17日(金)- 19日(日))に行われるボスキャリに合わせて採用を行うケースです。6月半ば~8月頃からエントリーを受け付け始め、最初の数回の面接を11月までに行っていくことが多いです。ボスキャリは外資系だけでなく、日系企業 (商社やメーカー等)も多く出展しています。これらの企業は学部4回生やM2の学生もまだまだ内定のチャンスがあります。是非ボスキャリのHPから募集企業を探し、応募してみてください!受ける学生は、留学経験者や海外大在学中で卒業後は日本で働こうと考えている学生が多いです。お金と時間的にボストンまで行くのは難しい、という方も、企業によってはすべての選考プロセスを国内もしくはウェブベースでやってくれるところもあります。応募先の企業と交渉してみましょう。
  3. 通年採用:特に採用期間を設けず、通年で採用してくれる企業も意外と多いです。社員が多国籍に渡るような企業に多い印象です。これは通年採用の形態を取っている理由として、国によって大学卒業時期が違うことがあげられます。日本は3月に卒業ですが、アメリカは6月、オーストラリアは12月とかなりバラつきがあります。いろんな国からの学生を採用できるよう通年で応募を受け付けているようです。企業を探す方法としては、LinkedIn等で探せるほか、外資就活.com等でも応募が載っていることがあるようです。

このように、企業によって採用方法も時期もかなり異なることが分かって頂けたかと思います。様々な理由で就浪はできない、もう少し就活を続けたい、という学生さんも多いかと思います。是非選択肢の1つに上記も入れてみてください!