外資系金融の種類と実態 後編

前回の続編です。

外資系金融機関」と一口に言っても様々な業態があり、その中で私たちは「バイサイド」といわれる運用会社で働いていることを紹介しました。

業界内では、セルサイドは激務&超高給、バイサイドはまったり&高給と言われていますが、私たちはどの程度まったりなのか、高給なのかを含めて包み隠さずご紹介したいと思います。

 

 

1日の流れ

それでは1日の流れを見てみましょう。

 

7:30 起床・準備

8:00 通勤

電車に乗りながらスマホ日経新聞チェックしたり。

社内で配信しているマーケット情報にアクセス。

8:30 出社

インデックスファンドは前日に何を発注するかが決まっていることが多いので、朝は他の金融職と比べて遅め。夜型の私にはありがたい…

8:00-12:00 作業

ファンドステータス・指数変更のチェックをもとに注文を出す。

チームミーティングで1日の流れなどをシェア。

各自プロジェクトやトレーニング、パフォーマンス分析など振られているのでそれをこなしていきます。

12:00-13:00ランチ

13:00-17:00 作業

資金の追加・解約対応

ファンドステータスのチェック/注文作成

各自作業

17:00-19:00 データチェック

翌日の注文のためのデータ確認

ここでデータが遅かったり、誤った数値が出てくると深夜まで長引くことも…

19:00退勤

 

ただし、四半期ごとにレポートの山が押し寄せてきたりするときは深夜まで働いたりといったこともちょくちょくあります。

 

 

・大学6年生仕事内容

私はセントと同じ会社に勤めておりますが、業務内容はかなり違うことをやっており、社内むけのリスクレポートの管理を行なったり、セントの部署が業務を効率的に行うためのシステムのようなものを扱っています。社外のお客様にも同様なサービスを提供しているので、私はその営業を行なっています。

 

1日の仕事の流れ

 

私は営業で、お客さんの予定やアポの時間に従って働くためあまり1日の流れがルーティン化していませんが、とある1日の例を紹介します。

 

主な仕事内容としては

 

・見込み顧客のソーシング

・顧客リサーチ(お客様がどんな運用をしているのか、どんな部署があるのか、等を徹底的に調べます)

・提案業務(提案資料作成、ピッチ、フォローアップ)

・競合調査

・各種セミナーの開催・参加

 

 

があげられます。同じ会社に勤めていますがセントとは大分内容が違いますね笑

時間軸は以下のような感じです。

 

8:00 出社 メールやニュースをチェック。NYオフィスとコールが入ることもあります。

 

10:00 チームミーティング 私の部署はAPAC(アジア太平洋地域)で一緒に働いているので、それぞれの地域の営業状況のアップデートをしたり、情報共有を行っています。

 

昼頃 ランチ ランチの時間はお客さんとの会議がなければ自由に決められます。外に出て気分をリフレッシュできる良い機会です。

 

午後 顧客アポ お客様がセントのようなファンドマネージャーだったりトレーダーの場合は、金融市場が開いている9:00~15:00には手がいっぱいですので15時以降にアポを入れます。

 

基本的に外資系の会社は日本の拠点は比較的小さく、決裁権を持つ人やプロダクトの専門家は海外にいることが多いです。必然的に早朝や深夜に海外オフィスと社内ミーテイングが入ることが多く、労働時間が長くなりがちです。

私の場合は丸一日お客さん先でずっと会議している時もあれば1日中オフィスでリサーチをしているような日もあり、1日の流れは労働時間は日によってかなり異なります。

早ければ15時頃から暇になるような日もあるし、終電近くまで働く日もあります。

 

以上が2人の大まかな仕事内容と1日の業務の流れでした。もちろん運用会社にはトレーダーやストラテジスト、リテールやオペレーションなど、様々な部署がありいろんな人が働いています。また次回紹介させてもらいます!

 

ここまで読んでいただいた方は当然まだまだ気になることが多いかと思います。

以下、私たちも飲み会でよく聞かれる?!、外資系金融機関の実態をお話しします!

 

・労働時間、有休事情

まずは労働時間ですが、前述のとおり毎日深夜まで働き、朝は始発で出社、なんてことは基本的にありません。もちろん繁忙期や海外オフィスと会議があるときは夜中まで働いたり朝からコールに出たりすることはありますが、平常時はホワイトです。

もちろん日中はそれなりに忙しく働いていますが、ランチはきちんと外に食べに行けるくらいは余裕をもって取れています。笑

また、資産運用業界に共通していると思いますが、基本的に土日祝日は休暇になります。

外株をやっている方はもしかしたら休日出社もあるかもしれませんが代休を貰えたりします。

 

また、有休も取りやすく「まったりは本当」と言ってもいいでしょう!

私たち2人も夏休みや冬休みを合わせて取って旅行に行ったりゴルフに出かけたりを年に複数回できるくらい休みは取りやすいです。

 

ただし、資産運用業界は基本的にITの知識が必須になっていたり、基本的な金融知識は自分で身につけなければいかなかったりするので土日も多少は勉強したりするのが基本かと思います。

 

・給料

ちなみに“まったり高給”の高給の所はどうなのでしょうか?

あまり公に詳しく書くと怒られてしましますが、新卒時で日本の社会人新卒と比べると2-3倍は貰えているような感覚でした!

 

資産運用業界はいわゆるバイサイドの部類ですが、セルサイドはより高給になります。その分、より激務でストレスを受けやすかったり、業績によりボーナスの増減が大きかったり、クビになりやすかったりなどはしますが、もしバリバリ働いて稼ぎたい!という方にはセルサイドをお薦めします。

 

・英語

これは部署によってかなり異なる、というのがショートアンサーです。大学6年生の部署は、日本でビジネスが始まったのが比較的新しいということもありまだまだ発展途上な部署です。従って国内で仕事を回し切る体制が整っておらず、海外オフィスからの協力が必要不可欠だったり、仕事のやり方もアジア全体でAPACのお客様をカバーする、という意識が強いので海外のお客様対応も多く、英語を使う頻度はかなり高いです。私は会社に入るまでほぼ全く英語を話せなかったのでこの点は非常に苦労しました。。

一方セントの部署は、国内に人員が比較的そろっていることもあり日常業務は日本語だけで回すことも可能です。ただ、部署内のAPAC全体の会議があったり、社内にも日本語を話さない人はいっぱいいるので英語を使わなければいけない機会は多いです。

セントは大学で渡米しましたがそれまでは埼玉生まれ埼玉育ちなので帰国子女では無く、大学6年生に至っては入社まで英語はYesとNoくらいしか知らなかったので、ビジネス英語に関しては後天的に身に着けることは全然可能ですし、帰国子女じゃないから、といって外資系企業を選択肢から外してしまうのはもったいないと思います。

 

いかがだったでしょうか。

外資系企業、特にバイサイドといわれる、金融業界以外に勤めている方は馴染みの業界の意外なところ、想像通りだったところ、いろいろあったんじゃないでしょうか。

次回以降、今日書ききれなかった部分も少しずつ紹介していきます。

長文お読みいただき、ありがとうございました!